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不動産売却で損をしないために！路線価と公示地価の活用術

「家を売ろうと思っているけど、価格ってどうやって決めるのが正解なんだろう？」

不動産を売却する際、売出価格をいくらに設定するかは非常に重要なポイントです。その際、公的な土地の価格である「路線価（ろせんか）」や「公示地価（こうじちか）」が参考になります。しかし、これらの言葉の意味や違いを正しく理解している方は少ないかもしれません。

これらの指標を知らないまま価格設定を進めると、市場からかけ離れた高すぎる価格で売れ残ってしまったり、逆に安すぎて大きな損失を出してしまったりするリスクがあります。

このコラムでは、路線価と公示地価の違いから、それぞれの価格が売却戦略にどう役立つのか、そして具体的な調べ方まで、不動産売却を成功させるための知識を分かりやすく解説します。

1. 路線価と公示地価、2つの公的な価格の違い

路線価も公示地価も、土地の価格を示す公的な指標ですが、その目的と調査方法に違いがあります。

• 公示地価： 国土交通省が発表する価格で、一般的な土地取引の目安として使われます。全国各地の基準地を調査し、毎年3月下旬に発表されます。
• 路線価： 国税庁が発表する価格で、相続税や贈与税を計算する際の基準として使われます。道路に面した土地の1平方メートルあたりの価格を示し、毎年7月1日に発表されます。一般的には、公示地価の約8割程度の価格水準になると言われています。

【ポイント】

売却価格の参考にすべきは、より実勢価格に近い公示地価です。路線価は、主に相続や贈与の際に参照されるものです。

2. 路線価・公示地価を売却戦略にどう活かす？

これらの公的な価格を、あなたの不動産売却にどう役立てるか見ていきましょう。

• 適正な価格設定の判断材料に： 公示地価は、そのエリアの市場価格を客観的に示す指標です。査定額が公示地価と比較して妥当かどうかを判断する材料になります。
• 価格交渉の根拠に： 買い手や不動産会社から提示された価格が、公示地価や路線価と比べて著しく低い場合、交渉を有利に進めるための根拠として活用できます。
• 相続税評価の目安に： 相続で得た物件を売却する場合、路線価を把握しておけば、相続税の計算だけでなく、物件の相対的な価値を理解する助けになります。

3. 公的な価格情報の具体的な調べ方

路線価と公示地価は、誰でもインターネットで簡単に調べられます。

• 公示地価の調べ方： 国土交通省の「標準地・基準地検索システム」にアクセスし、所在地を入力して検索すれば、近隣の基準地の価格が分かります。
• 路線価の調べ方： 国税庁のウェブサイトにある「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」にアクセスし、該当エリアの地図上で、道路に記載されている価格を確認します。

まとめ

不動産売却を成功させるには、「適正な価格で売り出すこと」が何よりも重要です。

公示地価は市場の目安、路線価は税金計算の目安と理解し、これらの公的な価格を参考にすることで、あなたの物件の価値を客観的に把握できます。

査定を依頼する際も、これらの価格情報を持っておくことで、不動産会社からの説明をより深く理解し、信頼できる担当者を見極めることができます。

ぜひ、今回ご紹介した知識を活かし、納得のいく不動産売却を実現してください。